会社の強み - 家電

不二工機のモノづくりを牽引し、時代の流れに沿って磨き上げてきた家庭用エアコンの電子リニア制御弁。

技術三部ヒストリー

1952年~ 国内最大級家電メーカーと取引開始

1981年~ エアコン業界にインパクトを与える電子膨張弁の開発に成功

1989年~ 「モントリオール議定書」発効 弊社環境対応型製品へのニーズが拡大

1994年~ 中国でルームエアコン用機器の生産をスタート

2018年~ 「低騒音排水ポンプ」が中小企業長官賞を受賞

2022年~ 世界の市場に通用する製品開発を続ける

ハードからソフトウェアまで新技術の電動弁開発へ

家電用エアコンの制御装置機器である電子リニア制御弁(以下、電子膨張弁)の開発を担う技術三部。電子膨張弁の生産開始は1985年ごろと長年にわたり不二工機のモノづくりを支えてきた。国内シェアではトップを走り続けている中、近年は日本で主流のダクトレス式のエアコンが世界に広まり、特にアジアやヨーロッパを中心にシェアを拡大している。アジアは中国がメインで、人口10億人の国はさらなる市場拡大が期待され、ヨーロッパは温暖化・環境問題の観点から省エネエアコンの普及が高まっている。技術三部が手掛ける家電用エアコンに搭載する電子膨張弁は、今後も売り上げを伸ばしていける可能性を秘めた製品といえるだろう。

菅沼

今はアジア市場のメインは中国ですが、インドなど日本・中国以外のアジア地域も注目すべきと考えています。ただ、中国も都市部に関してはエアコンの普及率は高いですが、国全体でみるとまだまだという状況なので、電子膨張弁市場拡大の余地はあると実感しています。

長年積み重ねてきた技術を集結し信頼される電子膨張弁が誕生

技術三部が開発を担う電子膨張弁の主な機能は、モーターの動作でニードル式のバルブを開閉させて冷媒の流量をコントロールすること。特筆すべきは、冷媒の流量を2000分割で制御できる弁になっている点で、これはギアを介して弁を動かすことで実現している。1分割で弁が上がる量は1ミクロンに満たないレベルの調節量となっているため、極めて高い精度で流量をコントロールできるところが特徴だ。

小柳津

ギアを介して弁を動かすタイプは、不二工機のオリジナル製品です。1985年ごろからエアコンの進化とともに年月をかけてブラッシュアップして、現在の電子膨張弁が誕生しています。これまで蓄積したノウハウを活かし、日々の開発に役立てています。

ライフスタイルの変化で顕在化した電子膨張弁の課題

現在、市場に出ている電子膨張弁は動作音が非常に小さく、家庭用ルームエアコンの制御機器として信頼性は十分だが、最初からそうだったわけではないという。
地球温暖化の影響で熱帯夜の日が増えている影響で、夏場に冷房をつけたまま寝るという生活が主流になった現代では、電子膨張弁の動いている音、あるいは冷媒が流れている音といった、エアコンから聞こえてくる音が気になって寝られないという問題が浮上している。この課題に対して、音が静かになるような機構を取り入れるなど、様々な工夫をして動作音の低減を実現した。

菅沼

音が気になるレベルは個人差がありますが、なるべく誰にでも受け入れていただけるように、動作音が気にならない機器の開発は現在も進行中です。エアコンは年々多彩な機能が備わり、常に進化していますので、私たちもその進化に少しでも貢献できるような制御機器を提供していきたいと考えています。

エアコン業界の未来を見据え製品開発に取り組む

家電用エアコンは時代とともに形態が変化していく可能性はあるものの、今後も省エネの方向により進んでいくことが予想される。技術三部では、どうしても冷凍・冷蔵・空調に意識が偏りがちになるところを、例えば異なる分野のモノやアイデアから何か活かせるものはないか、常に広い視野と柔軟な思考で製品開発に取り組んでいるという。
家電用エアコンの業界は日本だけにとどまらず、アジアやヨーロッパを含めた世界が活躍のフィールド。省エネを含めたエアコンの進化や業界の動向に注視しながら、時代に即した製品開発が求められている。

菅沼

不二工機の社風でもありますが、技術部はチャレンジしたいことがあれば、“思い切ってやってみよう”という活気ある部署です。アイデアの検討会なども実施していて、年齢もキャリアも関係なく意見を出し合っています。前向きに、意欲的にモノづくりに取り組める職場です。

メッセージ

小柳津

挑戦すること、疑問をもつことが製品を開発するうえで重要になってくると思いますので、熱い心をもった方は大歓迎です。不二工機はグローバル企業なので、経験がなくても新しい世界へ飛び込んでいこうとする積極性が大切かと思います。

菅沼

活気のある職場づくりに努めており、製品開発のアイデアの提案など、コミュニケーションがとりやすい雰囲気が特徴です。技術三部を一緒に盛り上げていってくれる、元気のいい方と仕事ができることを楽しみにしています。

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